2006.05.11

朝枝信彦’sオケ in 奈良

ヴァイオリ二スト朝枝信彦が率いる室内オーケストラ『アマデウス』の奈良公演を聴きに行きました。 そう言えばこのブログでは音楽ネタが初めてだったりしますね。

曲目
○ベートーヴェン:三重協奏曲
ピアノ/ジェラルド・キミーニ、ヴァイオリン/朝枝信彦
チェロ/松本ゆり子

○ベートーヴェン:交響曲第三番「英雄」変ホ長調

客演指揮/エーリッヒ・ビンダー 管弦楽/アマデウス

2006年5月11日(木)19:00開演(18:30開場)
やまと郡山城ホール大ホール 入場料:3,000円

やまと郡山城ホールってか何でオケなん?って思ったんだけど2006年5月16日に東京のオペラシティでシティフィルと三重協奏曲をやるとのこと。奈良で練習しようかなって所でしょうか。それにしても、奈良の大和郡山って…遠い…。だいたい『こおりやま』か『こうりやま』かもわかりませんでした。奈良のオケ友達に行ってみる?って聞いたんだけど、私が「大和高田か大和郡山かそこらへん」って言ったら「大和高田なら近くて行けるけど…」と言われて、「ぇ、全然ちゃう場所なん?」って家に帰って調べました。うーん、結構違う場所ですね。てっきり西名阪で行くんかと思っていましたが第二阪奈やなぁ。記念に写真も撮ってきたよ。でね、県道走ったけど、あり得ないくらい細い。ナビの画面を見て行こうとして実際の道路を見たら「ぇ、こんな細い道?」って思ったけど、しょうがないので行ったけど、すれ違い出来ない。田舎って土地は広いけど道路は狭い。ほんまその典型。もう行きたくないなぁ。

やまと郡山城ホールのサイトより拝借でも、ホールはいい。ここでやる理由はわからないでもない。多目的ホールだけどかなりコンサート向きに考えられていて、1000名弱くらいのキャパ。こんな田舎にこんないいホールがあるのに豊中は死んでるなぁ。やっぱり田舎は箱物行政やな、ったく。こういうホールが梅田にあればいいのになぁ。シンフォニーはデカすぎるし、フェニックスは小さいし…。

朝枝信彦(あえて呼び捨てです)は兵庫芸術文化センター管弦楽団のコンサートマスターで長くヨーロッパのオケでコンマスをしていて、日本での知名度は今ひとつですが…同オケのサイト をみてもわかりますが、四方恭子や豊嶋泰嗣より扱いが上です。知り合いがその先生の弟子で近くドイツに留学する予定。その子に来てと言われました。

さて、演奏について。プログラムにはなかったのですが序曲に「エグモント」が入っていました。やっぱり序曲増やしましたって演奏会って初めてでしたが…まぁいきなり三重協奏曲かぁ…俺がソリストやったら嫌やなぁと思ってもいたので、やっぱりみんなそう思うんか(笑) 特に乱れたりはしていないんですが、エグモントはイマイチでした。1stVnと2ndVnが対向配置されていましたが、Vnにもう少し力強さが欲しい。弦の一体感がちょっとなかったかな。原因はよくわからなかった。対向配置が問題なのかも知れない。レベルや規模的にはシンフォニカくらいかな。

三重協奏曲。これね、前から思ってるんですが…ベートーヴェンの駄作だと思う。ブラームスが二重協奏曲を作曲する時にクララ・シューマンが「この手の曲で成功した曲はないからやめた方がいいんとちゃうん?」とブラームスにアドバイスしたと言われていますが、それって暗にベートーヴェンの三重協奏曲もいけてないって言ってるんですよね(笑) 正式には「ヴァイオリンとチェロとピアノとオーケストラの為の協奏曲」って題名なんでしょうけど、私も初めて(そして多分最後)生演奏を聴きましたが、聴いてみて思った事は「(ヴァイオリンとチェロ)の二重奏とピアノとオーケストラの為の協奏曲」って印象でした。ピアノのメロディが余計でバランスが悪い。ピアニストにしたら目立たない割に難しいって感じかも知れません。朝枝の音はキラキラしていて色気のある音でした。ちょっとベートーヴェンにしては色気あり過ぎかも?っていうくらい。松本のチェロは逆にもう少し色気が欲しいというか音の艶が少なくて…弾けているのですがもう少し歌があってもいいのかなと感じる事が多かったです。彼女のチェロはバロックとかカルテットに向いているかもなぁ。Vnの人はああいうチェリストを好む傾向にあるとは思うけど、私はもう少しゴシゴシというのではなく弓圧を減らして弓のスピードが早いほうがいいんだけど。ピアノは曲的に淡々と弾くしかないですね。全体としてはまずまずの内容でした。だってさ、この曲って自分を忘れるほど吸い込まれるような曲じゃないでしょ?

「英雄」 指揮がプルプルしていてあれでよく入れるなぁって思うけど…たまぁーにヤバい時もあったような気もするけど、一般的にはわからないレベルだったです。もう少しいろいろ仕掛けがあった方が面白かったんでしょうけど、練習時間もそんなに取れないよね。朝枝はオケ以外では室内楽や小編成の合奏団を組織していて、これもその一環だったわけですが今回は三重協奏曲の都合でオケになったと思うのですが、彼の一声でこれだけのレベルの演奏者を集められるというのはやはりすごい事だと思います。ってか金銭的な運営がどうなっているのかすごく興味がある。だって客は500人は下回っていたから絶対赤字やと思うねんけどなぁ。まぁ、ごちゃごちゃ書いたけど一定のレベルは超えているしオケのコンサートとしては十分な出来だったと思います。

これは朝枝からしたら放っといてくれって所なんだと思うんですが、小編成…室内楽や室内合奏団的な活動をして欲しいと思う。日本ってそういう音楽の良さを伝えられる人って少ない。そこら辺で高水準な物がないから下らないオケの演奏でわからん人達がわかった風に「今日の演奏は良かった」とか言っているような気がしてならない。鳥肌が立って忘れられなくて絶対にまた行きたいなって思わせる演奏会って実際ほとんどない。それはそんな物なんだと思うけど、朝枝の力を持ってすれば不可能ではないと思う。それがひいては音楽文化やすそ野を広げる事になる。それがそういう音楽の楽しみ方があると若い人達に気づかせられる。音大生が全員ソリストになる事は無理だもん。そういう活動は知識も要求され、それが「芸」から「芸術」への萌芽となるんだと思うから。

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