ぇ? 上海に飲みに来たの?…って感じなので、ぃゃ、普通に観光しに来たつもりなのですが…。ただ今回は雨ばっかりで移動が大変だったのもあります。それも昼間は降って、夜に晴れるパターンが多くて。とまぁ、ウダウダ言っていますが明日帰るって事もあり上海博物館に行きました。
で、ホテルから乗ったタクシーでギリギリと虫この声が聞こえるんですよね。どうして?って思ったらタクシーの運ちゃんが飼っていました。多分キリギリスかなぁ。日本の鈴虫を飼うのって欧米からしたら考えられないようですが、まぁ、日本的にはありかな…と。ただ、あまりいいサウンドじゃないんよね。情緒がないというか。中国で情緒を求める方が間違っているとは思いますけど。
雨の上海博物館はご多分に漏れず石造りの大好きな中国人のために滑らない様に細心の注意を払って歩く必要があります。中はそうでもないけど。幸いにも並ばずに入ることが出来ました。というか帰りにムチャ長い列が出来ていてびっくりした次第です。入り口でペットボトルのお茶を持っていたらセキュリティのために飲んでみろと人民服っぽい警備員に言われました。なんて言われたかわからなかったけど「你喝一口。」とか言われたのかな。なるほど、そういう方法があるのか。入場料は無料でした。ちなみに向かいに建っている建物は中国共産党の上海委員会でした。
展示物はやはり中国4000年の歴史を感じます。始皇帝の時に文字が統一されたのは大きいですね。日本は古事記編纂で文字を初めて使ったと言いますが。そう言えば大化の改新も最近そもそもなかったとか645年じゃないとかいろいろな説があるようです。話を戻しますが、美術品や書、絵、お金と分野ごとに分かれて展示されています。お金の展示物が豊富だったのは面白いというか中国らしく感じます。
警備員に聞いたりして王義之を探して見たかったけどあまりなかったかな。書道をかじったことがある人はご存じだと思いますが行書の大家です。ホントは楷書を見て見たかったけど楷書はなかったです。どうやら東京で特別展が年明けにあるらしいけど…。あと彼の場合は古いこともあって多分紙に書かれた物は残っていないんじゃないかな。石に彫られた物を拓本した物です。ちなみに左下の紙に書かれた写真は王義之の物じゃないですよ。
細かい説明はしょうがないけど、フロアごとに中国語と英語と日本語の解説が置いてありました。それを見るとそんな反日って訳でもないんだなと感じます。ホントに日本が嫌いなら英語と同等の日本語の解説なんて置かないでしょうから。あと意外に撮影禁止の物は少なかったかな。
単にお金が展示されているのではなく、鋳造用の鋳型もたくさんあります。作る過程も図解されていて興味深いです。日本の和同開珎なども同様の方法を使って作られたんでしょう。そういや、当時は鋳造だったけど今は鍛造で作ってるのかな。プレスで作ってるだろうからそれって鍛造って事やよね?
三蔵法師やら空海の話から日本にとって中国が仏教の中継地であったのは間違いないんだろうけど、仏教の立ち位置は日本とはかなり違うという印象はあります。まだここら辺のことは「何か違うよね」って直感だけで、どう違うのか分析は出来ていないけど。儒教や道教がお互いどういう立ち位置で、それぞれがどう影響し合っているのかもそのうち調べてみたい様な気がしました。これらの仏像はチベット系なのでちょっと違うでしょうけど。あー、チベットも行ってみたい。
ところで古代の出土物で銅鏡ってありますよね。まぁ、ここでももちろん展示されているわけですが、←こちら側が裏面って知ってます? 学生時代に三角縁神獣鏡とか教科書に出てくるけど「これのどこが鏡なん?」って思ってました。だって鏡の部分の写真を見たことなかったから。裏面でどこで作っただとか、いつの時代の物かとかわかるそうです。で、ここで初めて鏡面を見ることが出来ました。ちなみに鏡面は錫メッキをして鏡状にしたそうです。そう言う実習があったら面白かったのにな。
帰りはメチャ列んでいたのでびっくり。いいタイミングでこれて良かったです。
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